現代社会・技術の評論・雑感

現代社会・技術ついての評論と雑感

国会は不祥事追究の場か

kenko856
 1月18日から国会が開催されています。私は、国会での質疑応答をテレビでみて、「またか」と思っています。それは、政治家個人の不祥事の追求に長い時間をさいていることです。反面、国政の大きな課題の質疑応答時間が短くなっています。
 国会開催の翌日(19日)の昼に、あるテレビ局のアナウンサーは「8割が政治資金の問題にさかれている」と言っていました。質疑応答の8割が政治とカネの問題であったということです。

 今回の野党が追求したテーマの一つは,鳩山首相の「母親からの政治献金」の処理ミスです。首相は母親から多額の献金を受けていたのに、正しく報告していませんでした。鳩山という政治家が、自分の政治資金の出所(収入)の概略もつかんでいないとは驚きです。この部分だけとれば「人間失格」を思わせます。
 もう一つは小沢幹事長の問題です。小沢さんへの多額の政治資金の提供者が、公共事業を受注するゼネコンであるらしいこと、そして、それが正しく報告されていない疑いがあることが問題となっています。こちらは、鳩山さんとは質的に異なる重要性のある問題を含んでいます。

 私は、野党が国会で二人について、特に小沢さんにある程度の時間をさくのは当然だと思います。
 しかし、だからといって、国政の大きな課題の討論時間を減らすのは問題です。
 私が指摘するまでもなく、国政の課題は山積しています。普天間基地の移転問題をはじめとする外交課題、国の膨大な借金の問題、高齢化における医療・介護の問題、年金問題、景気対策、雇用問題、などなどです。国会は、これらの課題について、野党が政府の施策を批判し、また、野党の構想を展開する、公開の場です。
 このことの重要性を考えると「政治とカネ」に時間をかけることのもったいなさが分かるはずです。

 では、野党の自民党はなぜ、よりマイナーな問題である、鳩山&小沢の政治資金の問題に時間をかけるのでしょうか。
 私は選挙を意識してのことだと思います。選挙を有利にするには、相手の欠点を大きく取り上げるのがてっとり早いと思っているのだと思います。過去にそのように告白した政治家もいました。

 野党の政治家も人間です。ですから、選挙に勝って自分たちの地位を維持し、さらに、政権を取りたいという気持ちになるのは当然です。しかし、それも程度問題です。国会はあくまでも国政の中心課題を議論する場です。そして、そのことは、すべての国会議員が知っていることでしょう。

 私は、自民党が政治とカネの問題に時間をさく背景には、自民党の国会議員たちの戦略のなさ、そして、構想力のなさに根本的原因があると思います。

 今回、自民党が鳩山・小沢両氏の政治資金の問題に時間をかけすぎていることについて、マスコミでも批判されています。われわれ国民ももっと国会のあり方に関心をもち、監視していくべきでしょう。

(参考)野党が政治家個人のスキャンダル的なことに時間をかけ過ぎるのは今に始まったことではありません。私は中高生のとき(昭和30年代)から国会審議には関心がありました。野党が国会で、大きな政治課題を棚上げし、政治家個人のスキャンダルを追求する傾向は、もう何十年も前から続いています。そして、その野党とは、社会党であり、民主党でした。国会議員の戦略のなさ、構想力のなさは、日本人の体質的なものでしょうか。